風 山 堂

(foussin's diary)

精神を揺さぶる自然現象に出会った時は…

 それを言葉で表現するなら、そこはやはり『文学的な響き』『詩的な響き』を持った言葉を使って誠実に表現したい。それが人情だと思う。虹という言葉には文学的な響きがあると思う。詩的な響きがあると思う。虹(ニジ)は大昔から使われている歴史のある言葉だから響きに重みがある。環水平アークとか幻日などという言葉では、せっかくの感動が台無しになってしまう。

 虹と幻日は違う… なんていうのは現代人が勝手に決めた後付けの概念にすぎない。気象庁や天文方が存在する以前からある虹(ニジ)という言葉の概念は、もっと広義的解釈が成り立つ美しくも畏怖の念さえ感じられる大和言葉だと思うんだけどなあ。
 

 正しいとか正しくないとか、そんなことよりも、古来より存在する美しい言葉が、現代的解釈によって上書き汚染される事の方を、自分はとても心配している。