…これらしい(ラブジョイ彗星:C/2014 Q2 Lovejoy)
ごぶさたです…… 冬は誘惑が多くて困る(プログラミングが…)。ふたご座流星群、しぶんぎ座流星群、オリオン座も美しい。さらに……
ラブジョイ彗星が急に話題になったので、ちょっと気になって撮ってみた。多くの彗星は地球軌道の内側に入り込むので、金星(内惑星)のように日の出や日没前後の時間帯にしか見えない(しかも地平線ぎりぎりだったりする)。が、今回の彗星は地球軌道の外側で折り返すので、夜でも観測できる。
残念ながら肉眼では確認できなかった。市街地で 5等級の淡い天体を見るのは無理っぽい。そこで『国立天文台・今日のほしぞら』などのページを見て「今の時刻なら方位角 160~165度ぐらいだろう」と、だいたいの見当を付けてカメラを設置して撮った。
date: 2015.01.09 Fri 20:19 (O-GPS-1 使用)
PENTAX K-50 f/6.3、60秒(バルブ)、ISO-400、270mm(ズーム:換算405mm)
右端に写った(ファインダーでは確認できなかったが)。400mm というと、普通は超望遠という認識だが、天球のスケールだとオリオン座の三ツ星がスッポリ写せる画角になる。…けっこう広い範囲の空が写るので、正確な方位が分かっていれば何とかなることが分かってきた。あとは三脚を微調整すれば…
date: 2015.01.09 Fri 20:28 (O-GPS-1 使用)
PENTAX K-50 f/6.3、60秒(バルブ)、ISO-500、270mm(ズーム:換算405mm)
中央に配置できた。ズームでの望遠は、露出アンダーになるとケラレがひどくなるようだ。しかも、O-GPS-1 では地球の自転に合わせて撮像素子を動かすため、周辺部の露光が足りなくなる(赤道儀との決定的な違いはこれかな)。
date: 2015.01.09 Fri 20:28
PENTAX K-50 f/7.1、30秒(マニュアル)、ISO-640、270mm(ズーム:換算405mm)
O-GPS-1 を使わず 30秒露光すると、400mm 望遠ではこのように星が流れる。で、やはりケラレは出る。無補正。これが東京の夜空のデフォルトの色。今回の撮影では Raw (*.DNG) で撮影し、現像ソフトや画像ソフトを使って適度に色調、コントラスト等を補正している。
拡大(96dpi でのほぼ原寸大ピクセル)。拡大すると、O-GPS-1 を使っても星が流れていることが分かる。たぶんこれは、ちゃんと水平バランスを取らずに追尾させたためと思われる。赤道儀をセットする時は、最初に水平を決めることになってるハズだし。
位置の確認:
date: 2015.01.09 Fri 20:49 (O-GPS-1 使用)
PENTAX K-50 f/6.3、70秒(バルブ)、ISO-250、37mm(ズーム:換算55mm)
星図ソフト『mitaka』の画面(上記の写真とほぼ同じ時刻・方角)
黄色い矢印が、今晩のラブジョイ彗星の位置。今後はどんどん高度が高くなって、おうし座方面へ移動する。1日辺りの移動量がけっこう大きいので、探す時は注意が必要です。
今回の高度:
今回は 20~20時半ぐらいに撮影した。ちょうど彗星が南中する頃合いで、かなり高度が高かった。だいたい、このカメラの角度で撮影している。ご覧のとおり 60~70度ぐらいはあるかな。今後はさらに高度が増していくハズ。市街地での撮影では、ある程度高度があった方が光害の影響が少なくなるため、南中の頃合いを狙った。…光害フィルター欲しいけど、高いからなあ(1万9千円ぐらいする…)。
あと、もっとシャープに写すなら、やっぱり単焦点レンズも欲しいが……
おまけ(方位コンパス):
大まかな位置を決めて、彗星を探す時に役立つと思う。アウトドア・ショップや文房具店などで売ってます。地平座標の 0度が北で、180度が南となる。自分は O-GPS-1 の電子コンパスを利用したけど。
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