風 山 堂

(foussin's diary)

フィルム・スキャナーについて考える(昔の写真を整理中)

 まずは自分が今使っている製品について Web で調べてみた。
 

CABIN コンパクトフィルムスキャン 14 (CFS-14MHD)

 CABIN というのはキャビン工業という写真用品製造会社の自社ブランドらしい。で、キャビン工業というのは、元は内田洋行(製図用品メーカー)の写真用品部門の子会社だったようだ。つまり、元々は文房具店や画材店の販路をメインとした販売展開を行っていたと、そうなるだろう。写真用品としては聞き慣れないブランド名なのは、そのためらしい(現在は浅沼商会という写真用品専門の商社が販売元になっている)。自分も昔は内田洋行とかステッドラーとかのディバイダや烏口コンパスを使っていた。その筋では有名なメーカーだ。

 というわけで CABIN ブランドというのは、意外と下地がしっかりした会社のブランドであるらしいことが分かった。つまり CFS-14MHD は、中国の工場で作った日本製品ということになる。
 

要望1:光学ファインダーを付けてほしい

 フィルムスキャナの最大の敵は『埃』だな。

 Web で調べてみたら、最近のスキャナはゴミを自動検出してソフトウェアによってゴミを目立たないように自動修正するのがデフォルトの機能になっているらしい。

 たしかに、生活臭満載の室内でスキャニングする限り、画像にゴミが付着するのは避けられない… 残念ながらウチのフィルムスキャナにはそういう機能は無く、代わりに『クリーニング・ブラシ』というものが付属していた。

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付属ブラシ(裏側にキメ細かいブラシが付いている)。

 

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フィルムの挿し込み口にブラシを突っ込んでクリーニング。

 

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2.4インチ液晶モニタでは埃の有無など判別不可能。

 操作を分かり易く誘導するためには液晶パネルも必要なので、サイズをもうちょっと大きくして光学ファインダーと液晶パネルの両方が付いてると便利だなあ、と思った。
 ファインダーは埃の有無を確認するのが目的なので、一眼レフのような高性能レンズは必要ない。ミラーで反射させるだけでも良い(上下が反転する)。…これを実現するには、デジイチのようなシャッター機構が必要になるのかなぁ。
 

要望2:JPEG 画像の圧縮率を抑えてほしい…

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CFS-14MHD の主な仕様

 本当は『要望2:イメージセンサーを大型化、1600万画素超過を希望』と書きたかったが、それで価格が跳ね上がってしまったら結局買わないだろうから、そう書くのはヤメた。

 フィルムスキャナの最大の長所は、小さなフィルム面にリソースの大半を集中できるところだ。これによって短時間で高画質のスキャンが可能になる。が、同タイプのスキャナのイメージセンサーは、みんな 1400万画素で横並びになっている。

 今どきのデジカメの撮像素子は 1600万画素が普通になっている。若い頃に東奔西走し、苦労して撮り溜めたフィルムが 1400万画素でしかスキャンできないのは、ちょっと悲しい… まあ、単なる気持ちの問題とも言えるが。。。

 1400万画素のデータをベタ画像にすると、当然ながら 14Mピクセルの画像になる。が、そこは考えられていて、ソフトウェア補間という技術を使い、もっと大きな解像度の画像を作り出すことが可能になっている。

 ウチのスキャナにもソフトウェア補間は搭載されていて、22Mピクセル(5760 x 3840)の画像ファイルが生成できる。この 22M画像だが、ベタ画像(14M)よりも仕上がりが綺麗になるので、割と気に入った。

 そうは言っても、ポジの発色を再現できているとは言いがたいのも事実で、もしかしたら JPEG の圧縮率が影響しているのでは…と思った次第。CFS-14MHD では 22M画像がだいたい 2.4MB ぐらいの JPEG 画像として保存される(出力解像度は 96dpi)。これはちょっと圧縮率が大きすぎるのでは? それとも、ソフトウェア補間されたデータ量はそんなものなのかな。
 

 …と。ここまでフィルムスキャナを使った率直な感想や今後の要望などを、つらつらと書いてみた。が、当分は現状スキャナでいいやって思い始めてる。フラットベッドは場所を取るのでパス。デジイチでフィルムを複写するタイプの奴もあったが、これも場所を取るしベローズ(蛇腹)でパース調整したりとか面倒だし…