風 山 堂

(foussin's diary)

昔の写真を整理中(部分月食を多重露光)

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 部分月食多重露光で撮影したフィルムが出てきた。デジタルデータなら後で簡単に合成できるので、撮影時に多重露光をする人は今はいないと思う。フィルム・カメラでは奇を狙って、たまに多重露光をすることがあった。上手くいったかどうかは現像してみないと分からない……
 フィルムの最後に『1991年12月25日』のカレンダーが写っていたので、その頃に写したものと思われる。Web で調べてみたら…

日時                    最大食(食分)    高度(東京)
1991.12.21 Sat 19:33    0.09            +36

…どうやら、これらしい。

 来月の4月4日(土)に皆既月食があるので、タイミング的にこのフィルムをスキャンしてみた。
 

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月がいっぱい(たぶん 150mm 望遠)

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5個の月(たぶん 300mm 望遠)
 

 適当に撮ったので、間隔が一定になっていない… 一定間隔で綺麗に配置するには、レンズの画角とインターバル撮影の時間をちゃんと計算してやらないと上手くいかない。月がくっついてしまったり離れすぎたりする…けっこう難しいのだ。
 

おまけ:

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 当時、アイドル写真や女の子写真を撮るカメラ友達がいて、彼は 300mm f/2.8 という望遠レンズを持っていた(通称サンニッパ)。この月は、そのサンニッパに 2xテレコンバータを 3本繋げて撮影したもの。…つまり、2400mm f/22(開放) !!
 この程度のグレードの写真は、現在のデジカメなら 16Mピクセル画像で保存すれば、400mm 程度の望遠で撮って、トリミングで拡大すれば済む話。時代は変わりました。スキャン時のゴミが付いてるけど、単なるネタなので未修正です。
 

来月4月4日は皆既月食

 Web で調べてみた。

日時                    最大食(食分)    高度(東京)
2014.10.08 Wed 19:54    1.17            +32
2015.04.04 Sat 21:00    1.01            +33

 昨年の10月8日にも皆既月食があったが、その日は平日(水曜日)で、皆既の瞬間が 20時前と早い時間帯だったので、見なかった人も多いと思う。今度の月食は週末(土曜日)なので、天気が良ければじっくり観察できると思う。
 デジカメで撮るなら換算150mm 以上の望遠で撮りたいところ。最終的に多重露光のように仕上げるならカメラを三脚に固定し、なるべく正確に一定間隔ごとにレリーズで撮影し、あとでフォトレタッチ・ソフトで『コンポジット合成(明色)』すればいい。超望遠で撮影していると、あっと言う間にファインダーから月が外れてしまうので、焦点距離は換算200mmぐらいが妥当だと思う。

 参考までに、昨年の皆既月食を換算400mm で撮った写真を見せておきます。↓

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date: 2014.10.08 Wed 20:30
PENTAX K-50(デジイチ) f/8、露出 6秒、ISO-100、270mm(換算405mm)
(ズームレンズ:270mm f/7.6 開放)

 時刻は20時半(皆既の瞬間から30分以上経過)。露出や絞り値は参考にしない方がいいです。拡大すると被写体ブレが確認できる(リング状のハイライトを強調した撮り方、なので)。ISO-400~800、シャッター0.5~1秒 ぐらいで撮った方がいいでしょう。
 これが望遠レンズ 400mm のファインダーでの見え方。インターバル撮影は 3分間隔ぐらいが無難だと思う。1~2分間隔だと、あとでコンポジット合成した時に数珠繋ぎに繋がってしまうと思う(間引いてやればいい話だが)。3分間隔で撮ると、ファインダーの下端から上端までで 2~3個の月が写せるかどうか…といったところ。レンズが 200mm ならもっと多くの月が合成できる。

 月食を撮るなら超望遠よりも中望遠がオススメです。ただし、皆既月食は露出を決めるのが凄く難しい。欠け始めから欠け終わりまでずっと同じ露出というワケにはいかない(明るさの変化が大きすぎて)。自分自身も、そこは一発勝負だったりする。。。