昔の写真を整理中(1992年5月の上高地)
もうすぐゴールデンウィーク、なので。連休に撮った昔の写真を貼ってみた。
当時、書店の美術書コーナーで風景画の入門書をふと手にとって、そこに掲載されていた明神岳の油彩画に釘付けになった。その入門書は、今もダンボール箱のどこかに仕舞ってあるはず。
当時は気ままなひとり暮らしだったのでフットワークも軽かった。よし、今度の連休は明神岳を見に行こう…即決した。自分のペースでスケッチしながら、写真を撮りながらの気ままな散策にしたかったので一人旅に決めた。
水面に映る林が美しい。
クロッキー帳のメモによると朝の7時半ごろ(たぶん上高地に到着してすぐの頃)。河童橋近くの、川の流れがよどんだ場所(池だったかも…)に水鳥がたむろしていたので近づくと…オシドリの出迎えを受けた。
このオシドリ、人をまったく恐れない。すぐ近くに別の男性があぐらをかいて座っているし、自分も標準レンズ(50mm)で50センチぐらいまで寄って撮影している。
焼岳・大正池方面を臨む。
穂高連邦を臨む。
案内板。
さて。案内板によると明神岳は穂高連邦の右側になる。たぶん上の 2枚は、河童橋辺りからのショットだろう。何せ23年も昔のことなので、どういうルートで散策したかよく覚えていないのだが、フィルムに写った順番を見ると素直に明神岳(徳沢方面)を目指したようだ。
その時に描いたスケッチが残っていた(鉛筆とボールペンで)。メモによると朝の8時すぎらしい。美術書の明神岳は、神域である明神池(入場は有料)の中へ踏み込んだ麓のすぐ下からのアングルだったが、自分は入場料をケチって奥までは行かなかった。
何といっても、どこにカメラを向けても絵になる風景が延々と続く。散策を始めてすぐに、自分は完全に舞い上がっていた。明神池まで行かなくても別にいいや、と思っていた。
このあと徳沢までのんびり散策し、お昼におでん定食(1,100円)を食べて 13時過ぎぐらいに上高地に戻り、観光案内所で相部屋の宿泊施設を予約し、午後は大正池方面を散策した(らしい)。
けっこうピントが合ってて、拡大すると案内板の文字がちゃんと読める。SMCペンタックスレンズの性能と、リバーサル・カラーフィルムの解像度、侮れないな。あと、マニュアルフォーカスでこれだけピントが合わせられる当時の自分の視力に、ちょっと嫉妬を感じる今の自分…
この山は何だっけ(あとでググろう…)。
焼岳。山に疎い自分でもこのフォルムはよく覚えている。
大正池?(もしくは田代池?)
雪解け水が湧き出す小さな洞穴。
いつのまにか曇天に。急に霧が出たかと思うと、雪が降り出したりする。麓から見ると雲の中にいるんだろうな。5月初旬の上高地は、冬と春の境い目の季節だった。ただ、現在では温暖化の影響で、ちょっとズレているかもしれない。
本当はフィルム4~5本分(120枚以上)あるが、さすがに全部はアップできないので、そこは適当にチョイスした。一人旅の上高地は、けっこう楽しかった。温泉にも入ったし、有閑マダム風の女性にナンパされたり…色々ありましたとさ。
それと、東京に戻ってから著しく体力が回復している自分に気が付いて、かなり驚いた。実は旅行前までは、仕事疲れでけっこう参っていたのだ。低酸素トレーニングの効果ってこれなんだ。1泊2日で高地を 2~30キロ程度歩いただけなのに。