風 山 堂

(foussin's diary)

満月の夜

 11/18(月) …東京の満月の夜は、非常に明るい夜でした。晴天ではなくて、あちこちに雲が散在し、その雲が月の光を反射したため…かな(?)。

 早起きしてアイソンを狙うつもりだったので、日付が変わった 0時半頃に明朝の天気が気になって窓を開けた。そしたら、ベランダが妙に明るい。手をかざすと、月の光で手の影がクッキリと床に写った。

 なんというか、いつもより多めにブルーツ波が出ているような、そんな感じの満月の夜だった。もしも自分に尻尾が生えていたら、今頃首都圏は壊滅していたに違いない… (^^;

 これはもう撮るしかない。
 というワケで、カメラ(K-50)を持ってベランダに出た。

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PENTAX K-50 f/6.3、1/320秒、ISO-12800、270mm(換算405mm)

 月は完全に露出オーバーだけど、代わりに薄雲はハッキリ写る…そんな露出。ISO-1600 にしても 1/40秒で撮れる計算なので、たぶんシャッター優先モードで撮ったんだと思う。以前撮影した設定のまま撮ってしまったらしい。


 で、以降はマニュアルで撮影。


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PENTAX K-50 f/6.3、1/100秒、ISO-200、270mm(換算405mm)

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PENTAX K-50 f/7.1、1/200秒、ISO-200、270mm(換算405mm)

 ちょっとだけ露出を暗くしてみたけど、ほとんど大差ない感じ。測光モードをデフォルトの『パターン測光』にしてるんだけど、これなら『中央測光でオートで撮る』というのも試す価値がありそうな気がした。


 で、画像ソフトで暗めに補正し、原寸大ピクセルで表示してみた。↓

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 なるほど。この明るさなら、中央測光なら ISO-100 でイケそう。そうすれば、もうちょっとシャープに撮れるかもしれない。しかし、月面に露出を合わせると周辺の雲が潰れてしまうというのは、ちょっとジレンマを感じるね。


 ここまでは、ただ満月を撮っただけ。この晩は、妙に明るい月夜だった。それを写真に撮りたいと思ってカメラを取り出したワケで… さらに 1時間後(1時半頃)。。。

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PENTAX K-50 f/4.5、1/15秒、ISO-12800、58mm(換算87mm)

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PENTAX K-50 f/4.5、1/20秒、ISO-25600、45mm(換算67mm)

 深夜のベランダの植木(テーブルヤシ)。ベランダの床にヤシの葉っぱの影がくっきり写っているのが分かると思う。これは月光に照らされて出来た陰でして。画質が荒くて 粗くて分かりにくいのがザンネンだけど、昨晩の深夜は、こんな影ができるほどの明るい月夜だったのです。


 そして、この時の夜空は…

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(星図ソフト:mitaka より)

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PENTAX K-50 f/5.6、16秒(バルブ)、ISO-800、26mm(換算39mm)
(さらに画像ソフトで暗め+コントラスト強めに補正)
(2013.11.19 Tue 01:35 だいたい晴れ)

 写真左から、木星、プロキオン、オリオン座、アルデバランが見える。

 厚い雲は消えたけど、うっすらとモヤがかかっている感じ。月は一応フレームアウトしたけど、それでもフレアが出てしまった。満月の夜は星夜写真を撮るには適さないので、こういう日に星夜写真を撮る人は少ない。その分、珍しい写真が撮れる可能性もあると思う。


 今(執筆時:2時頃)から寝て、朝の5時ごろに起きる自信は全くないし、5時ごろまで起き続けるのも、ちょっと無理。徹夜すると朝の冷え込みに体が対応できない… なので、今回のところはアイソン彗星観測は諦める。

 彗星が太陽に近づく…というのは、地上から見れば『日の出の時間』と『彗星の出』の時間が近づいてくることを意味する。*1

 つまり、等級は次第に明るくなるけど、観測可能な高度は逆に低くなってくる。高度が 10度未満になったら、地平線が見えない市街地での観測はかなり厳しい(光害の影響もあるし)。もう、ノンビリはできないな。

*1:蛇足:そういう意味では、朝 6時の時点で天頂付近にいるラブジョイ彗星は、かなり興味深い。近日点の距離が遠いのか、軌道の向きとか傾きとか双曲線が特殊なのか(?)。