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風 山 堂

(foussin's diary)

冬の満月が高く明るい理由(2)

地球の車窓から(15)

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PENTAX X-5(コンデジ):f/3.1、1/30秒、ISO-3200、焦点距離4mm(換算22mm)

2/9 Sun 03:57(深夜):雪は止み、既に溶け始めていた…南岸低気圧が過ぎた真夜中は、意外と暖かだった。誰もいない深夜の車道を撮ってみようと思って、デジカメを持ってこんな時間に散歩してみた。
 

 雪だ、受験だ、確定申告だ、ソチ五輪だ、雪祭りだ、都知事選だ、と各地で色々あるが、とりあえず前々回の続きを書く。

黄道(the ecliptic)

こうどう‐たい 〔クワウダウ‐〕 【黄道帯】

黄道を挟んで南北各8度ずつ、幅16度の帯。太陽、月、主な惑星はこの中を動く。黄道十二宮に相当する黄道十二星座があり、動物名の星座が多いため、獣帯とも呼ばれた。

 黄道帯(英語) → the zodiac

 黄道帯…便利な用語がちゃんとあった。ただ、月は黄道帯から外れることがあるそうだ。白道は地球の公転面よりもさらに 5度傾いている。この 5度が大きい。ま、そのために日食・月食はたまにしか起こらない訳で。
 

昼の黄道と夜の黄道は同じ円弧ではない:

 ここからが本題。冬の満月が高く明るい理由は黄道にある。まずは春分(秋分)、夏至冬至の時の黄道の軌道を大雑把なイメージで見てみる。

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図01 夏至春分冬至の(昼間の)黄道を地上から見るイメージ

 地上から見える『昼間』の黄道のイメージはこんな感じになる。で、地平線の下に隠れている円弧が、実は『夜間』の黄道を表している。つまり、地平線の下に隠れている円弧を、地平線を軸に鏡像反転させると、それが夜の黄道になる。↓

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図02 昼(赤)と夜(青)の黄道

 まず、月の形は太陽と区別するために図案化した仮の形であって、実際には『満月』だと解釈して見てほしい。
 青い線が夜の黄道の円弧を表している。夜の月は、この青いライン上を通る。青い線は、あくまでも『夜の黄道』である。月は昼間に出ることもあるが、その時の月は『昼の黄道』を通るので、ここは要注意。冬至の頃の『夜の月』は高く登るが、『昼間の月』は太陽と同じ低い高度を通る…そういうこと。

 ところで上図では、黄道を単純な正円の円弧で描いているが、実際の黄道曲線はもっと複雑なものだ。なぜなら、黄道のラインは昼と夜を合わせて 2本あるのではなく、1本のラインが時間と共に変化しているためだ。
 

1日の黄道の変化を実験で再現:

 これを静止画の図形で説明するのは非常に難しいので、模型を使って動画で再現することを考えた。具体的には

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図03

 こういう模型を作って、中心のデジカメを地球の自転に見立てて回転させながら撮影すればいい。テーブルを傾ける代わりにデジカメを傾けて回転させた方が簡単かもしれないが、そうすると今度は、撮像素子がブレないように回転させるのが難しい。
 あと、この図では北極(北緯90度)から見た空になってしまう。日本(北緯35度)から見た空を再現するには、デジカメを55度(90-35=55)、下に向ける必要がある。↓

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図04

 これも、撮像素子を回転軸の中心からズラさずに回転させる必要があるが、普通の三脚でやるのは無理っぽい。…どちらにせよ、これだと巨大なセットを作らないといけない。ウチにそんなスペースはないし、そもそもこんな大掛かりなものは自分には作れない。そこで実験用のミニチュア模型を作ってみた。

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図05 材料:
  ・要らなくなった DVDディスク 2枚
  ・要らなくなった厚紙 (郵便番号 5桁時代の昔の葉書とか)
  ・紙粘土

  ・回転台 (参照: http://foussin.hatenablog.jp/entry/2013/12/30/125427 )
  ・あとはお絵かき用の画材とか接着剤とかを適当に…

 制作過程は省略(いちいち撮影してられない…)。実験装置の各パーツと、組み立て後の完成形。↓

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図06:実験装置パーツ:模型(左)・紙(中)・回転台(右)

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図07:実験装置の完成形

 数種類の紙を貼り替えることで、いろんな季節の月と太陽の『日周運動』が再現できる。そう、これは日周運動をモニターする装置なのです。円盤の淵の『赤い線』を黄道に見立てている。

 作りは雑だが(やっつけ仕事)、意外と忠実に日周運動が再現できる。それじゃあ、やってみる。黄道に見立てた赤い線が上下に動くのが確認できると思う(鉛筆の位置と比較しながら見る)。

 カメらアングルのセッティングを簡略化したため、地平線も一緒に上下していて、ちょっと分かりにくい。そこで、太陽と満月が南中した時のフレームを抜き出してみた。↓

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図08:太陽南中時(冬至の頃)

 

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図09:満月南中時(冬至の頃)

 

 地軸が傾いているために、昼の黄道が低く、夜の黄道が高くなっていることが、黄色の矢印の長さを比較すれば分かると思う。

 

 ところで、月は 29.5日で一回りする(朔望月)。

 つまり月(Moon)は、ひと月に 1回は必ず地球の地軸の傾きと同じ方向を通過する。この時の日本時間が分かれば、毎月 1回、高く登る月を必ず見ることが出来る(晴れていれば)。それは満月とは限らない。その日時を知るにはどうしたら良いだろうか。

 答は『太陽と月の黄経差』と『太陽黄経』を加減することで求めることができる。具体的には……

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(疲れたのでいったんここで、このネタを終える)